Shunzou's Diary

Shunzouの日記

隔離病棟 光への愛 小説 ゼロムの物語(33)

会社の株式を取り上げられてしまった。そのことは受け入れることが出来た。また会社に貢献できたときに返してもらえればいい。そう思えるようになった。だが光に会えないのは耐えがたい苦痛だった。両親は面会に来てくれるのだが光は面会に来てくれなかったのだ。だがそれは仕方のないことだった。両親が正確な情報を光に渡していなかったのだ。どこに入院しているのか、面会はできるのか、そういった情報を伝えていなかったのだ。両親はゼロムがおかしくなったのは一部、光に原因があると思っていたのだ。断じてそんなことはないのに。確かに炎のような気性を持つ光との喧嘩は異常なほどエキサイトすることがあった。だがサラリーマンとして成功出来たのも起業出来たのも光のサポートあってのものだった。それは確かだ。光に正確な情報を与えない両親に怒りを覚えた。

 

 

 

寂しい。会いたい。

寂しい。会いたい。

寂しい。会いたい。

 

 

病院の中ではそればかりだった。そんな日々を過ごす中、光への愛はとめどなく膨張していった。どうしようもないくらいに。一緒にいるときもっと大事にしておけばよかった。次会えたら絶対に大切にする。そんなことばかり考えていた。そんな日々を過ごしているうちに退院日が近づいて来た。

 

光に会いに行く。

光に会える。

 

ゼロムは病院の外に出たら真っ先に光に会いに行くことを決めていた。会社のことよりも友達のことよりもなによりも光のことを愛していた。

 

 

Shunzou

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